鼻に異常が起こってくると、いろいろな症状が現れてきます。鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどは、風邪をひいたときに誰でも経験することですが、そのほかにも鼻出血、いびき、嗅覚障害、味覚障害、音声障害などが起こります。また、頭痛、記憶力が落ち込む、集中力が持続しないといった症状を引き起こすこともあります。
ここでは、鼻の病気のいろいろを見ていきましょう。
【アレルギー性鼻炎(花粉症)】
特定のアレルゲン(抗原)に過敏に反応して、鼻の粘膜にアレルギー反応(抗原抗体反応)が起こります。抗原となるものはさまざまで、花粉、ハウスダスト、ダニ、そばがら、羽毛のほか、薬品、化粧品、卵、牛乳などに対して反応して炎症が起きます。
年々増加している花粉症も、アレルギー性鼻炎の一つで、特にスギやブタクサ、ヨモギ、カモガヤの花粉に反応します。症状は過激で、突然くしゃみを連発、水のような鼻水が流れ落ち、鼻づまりが起こります。目やのどがかゆくなることもあります。
アレルギーを抑える内服薬や、点眼・点鼻薬などの対処療法や、減感作療法などが行われています。少しでも花粉に触れないようにと、機密性の高いマスクやゴーグルのような眼鏡も出ています。春の花粉が飛ぶシーズンは、日常生活にも差し障りがあるほどで、症状のひどい人には、憂鬱なつらい時期となります。
【急性鼻炎】
急性鼻炎は、誰もが一度は経験したことのある鼻風邪です。
風邪をひくと、のどが炎症を起こすように、ウイルスに感染して鼻腔の粘膜が炎症を起こすもので、よくかかります。鼻水とくしゃみ、その他に、風邪の症状と同じく、発熱、頭痛、味覚障害などが出てきます。
【慢性鼻炎】
慢性鼻炎は、急性鼻炎を繰り返していたり、生活環境の中のホコリや排気ガスなどの影響を受けて、鼻の粘膜の炎症が治まらなくなった状態です。また、糖尿病、心臓疾患など、他の疾病によって起こることもあります。
鼻づまりや鼻汁が典型的な症状ですが、鼻づまりのために頭が重くてすっきりせず、イライラしたり、不快感で集中力が持続しなかったりします。こうした精神的な不安定さが特徴の一つといえます。治療としては、薬物療法や炎症部分の腫れを取り除く外科手術が行われています。
【肥厚性鼻炎】
原因や症状から、慢性鼻炎の一つと考えてもいいでしょう。炎症した粘膜が腫れ上がって厚くなるのが特徴で、ひどくなると手術が必要になります。
【慢性副鼻腔炎(蓄膿症)】
蓄膿症は、急性鼻炎などから移行することもありますが、ウイルスの感染によってかかるケースも多くなっています。骨の洞穴、副鼻腔の粘膜に慢性的な炎症が起き、ウミがたまって、ドロッとした粘り気のある鼻水が出る、頭痛、頭が重いなどの症状が出ます。睡眠時にいびきをかくのが特徴で、ひどくなると副鼻腔の粘膜を除去する手術が必要になります。
【鼻中隔彎曲症】
鼻の中央にある鼻中隔は骨と軟骨からできていますが、骨の成長のアンバランスから、左右どちらかに曲がってしまいます。鼻中隔がまっすぐな人はいませんが、鼻曲がりがひどくなると、鼻炎や副鼻腔炎などの症状を起こすことがあります。鼻特有の症状のほかに、慢性的な頭痛、偏頭痛などを伴います。
【鼻 茸】
鼻炎などによって分泌されるものが鼻の粘膜を刺激して、腫れが厚くなって茸のようになったものです。鼻茸は一種のポリープで、悪性のものではありません。
小さいものではほとんど症状はありませんが、大きくなると鼻腔がふさがってきて、頭痛、嗅覚障害などの症状が出てくることがあります。 |